mouratta’s blog

うっかり半世紀生きてきて、自分がギフテッドと やっと気づいた私。

晩秋にはお気に入りの本に銀杏の葉を挿む。

 

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北海道の紅葉は黄色がメインカラーです。


例年であれば、札幌の平地でも初雪が10月下旬に観測されるのですが、気温は下がってきたものの降っていません。 歩いていると落ち葉がわらわらと降ってきます。

 

数日前にちょっと用があって出かけた「きたえーる」。

きたえーるっていうのは「鍛える」がネーミングの素、スポーツをメインにした多目的施設です。 大きな体育館的構造なホールのほかにジムとか道場、弓道場なんかもある。 大規模なコンサートやったりもします。 交通アクセスいいので(地下鉄東豊線直結)行きやすい。 

 

その隣は豊平公園、ずいぶん昔からある公園で、昨年の台風・地震で多くの大木が倒れたり折れてしまって、久しぶりに行くと大好きだった木が無くてしんみり。 

でも一番お気に入りのイチョウの木は元気でウレシイ。 ちょうど綺麗な黄色の落ち葉がはらっと散り始めたところ。

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華やかで立派なイチョウさん♪

近くの低木の上に降り落ちている葉をすこし頂いてきました。

本にはさんで、虫よけに。

 

イチョウの葉は記憶力保持に効くとのことで、昨今サプリとして売り出されていますが、効くのか効かないのかは…まぁ、所詮はサプリだしw

ただ、タミフルの原料成分は「シキミ酸」、それがイチョウ葉に含まれています。 そのシキミ酸がまさに防虫効果あるそうで。

本に限らず、乾燥した葉をサシェに仕立てると衣類防虫にも効くそうな。 

 

今の時期、色々な落ち葉を目にしますが、イチョウは際立って虫食いや病変が少ない。 昔の方もそういう所から防虫効果があるのでは?と考えたのかもしれませんね。 シキミ酸以外にもいろいろな成分が含まれているようですが、化学的などーのこーのなんて知らなくっても。

 

こういう長い間に培われた知恵は、なかなかに侮れない。

でも、長いこといわれてきたからって、何でも盲信するのも困りもの。

そして…根拠も分からずに、ただ何となく権威がありそうに、あるいは自信たっぷりに見える人間の言ったことを鵜呑みにする。 

それはホントに困りもの…どころか危険ですらある。

 

昨日のニュースで「不正確な医療情報にどう対処するか」という話題が取り上げられていた。 

最近ようやく現役の医師が何人もSNSで、特にワクチンについて、あるいは標準治療について語るようになってきた。

 

私の両親は医療職、そして戦前~戦後直後の時代を10代後半から20歳前後という年齢で生き抜いてきた人たちだったので、それこそPETやMRI、CTどころかレントゲンがやっと、抗生物質は魔法の薬、注射器や針は使い捨てではなく滅菌して何度も使う…的な時代をくぐってきた。

 

ある意味、医学の劇的な進歩を目の当たりにした世代だったと思う。 私ですら子供の頃のけがの手当て思い出すことがあるけれど、油紙とか使ってたんだよー! 湿布なんてガーゼにどろどろの薬剤塗ってたんだよー。 包帯なんてすぐゆるゆるになっちゃって。 粉薬は五角形におられた紙の包み。 何言ってるか分からないですよね、多分。

 

当時は今よりも多くの感染症がまだまだ猛威を振るい、特に子供の死亡、重篤な後遺症を抱えることだって多かった。 その苦しみをイヤというほどみてきた人たち。

 

だからこそワクチン接種の大切さと、その結果として感染症によって苦しむ人々が激減したことも実感していた。 私が今でも忘れられないのは、天然痘が根絶されたニュースについて潤んだ目で話す父の姿。 「結核までは(根絶は)難しいなぁ…それでも今は(BCGがあるので)良くなった…」それは実兄を結核で亡くした父らしい、医療者としての言葉。

 

そういう記憶を持っている世代が消えつつある。

だからワクチンの有効性を「実感」できずに、声高の「危険性」の話に引きずられるのだろうか。 

 

 

「絶対に」「必ず」「100%」治る!

病に苦しむ人には、ぐらっとくる魅力的な言葉だと思う。

だがこの言葉は、マトモな医師や医療関係者は言わない。

言えないことが分かっている。

 

「例外」は必ずありうる…つまり「絶対」「必ず」「100%」は、言えない言葉だ。 医療関係者として、科学者として、言えないのだ。

だからこそ、ワクチンについても「100%の安全性」ということは、マトモな医師なら言えない。 そこをツッコんで「100%でなければ危険だ!危険なものを打ってはいけない!」という人間も出てくるのは…まぁ仕方ないのだろうと思う。 世の中いろんな人いますから。

 

結局、何を信じ、何を選択するのかは個人の責任に帰されていく。

そのための、ものの考え方を教育すること、大事。

 

根拠は何なのか。 

誰が、いつ、どこで言ったことなのか。

情報の一部分だけを切り取って曲解されていないか。

 

 

そういうものの考え方は、自分の身を守ることにもなる。

 

 

ただね。 

水ぶっかけるわけではないけれど、医師の中には医師以前に人としてどうよ、という輩もいることも事実。 

そういう輩に事故のように当たってしまった結果として、医者の言うことなんか信じてはいけないとか、製薬会社とつるんで陰謀をめぐらしてるとか、そっちに突っ走っちゃった人もいるんだろうなとは思う。 そういう医師に当たったこと、私だってあるもの。 

それに、医学に限らず学術的な事柄は、パラダイムシフトと呼ばれる「昨日までの定説が逆転される大転換」がおこるのは珍しいことではない。

え?いままで信じてたことは違ったの?と驚愕させられたりする。

だからといって医者が言ってるから信じられない、陰謀だ!ってのはいくら何でも行き過ぎた話。

 

薬の副作用。 ワクチンの副反応。 標準治療では治せない病。

ただひたすら恐怖をあおる無責任な大声に気を取られず、落ち着いて医師の話を聞いてほしい。 そして、言われたこと鵜呑みにするっていうのは、どんなことでも危険。 反対派の話も、賛成派の話も聞いたうえで、自分がしっかり考えて判断する。

 

お前のオール(櫂)を他人の手に任せるな。

船を漕いで行くのは、あなたなのだから。

 

中島みゆきは、私にとってボブ・ディランと並ぶ言葉の紡ぎ手です。 宙船の歌詞は本当に凄みのある真実。