さて。
前回のダンナの白内障手術についてのおしゃべり(前編)で
白内障手術受けるなら、あるいは迷ってるなら何かご参考になるかしら?的な雑駁つらつら書きまして。 今回は手術を受けた後はこんな風ですてなことを。
ちょっとしたエピソード:先日中秋の名月でした。 月の左側にひときわ明るい星があったのですが、あれ、木星。 へー木星ってこんな明るく見えるんだと、手持ちのカメラで倍率上げて撮ってみたところ、木星の横になんか点がある…4つある…? なんだろうこれ…? 調べてみたら木星の衛星でした。 ガリレオ衛星と呼ばれる、イオ・エウロパ・ガニメデ・カリスト。
もくせいのえいせいがみえるのぉぉぉぉぉーーー!?とビックリしました。 いやでも落ち着いて考えれば見えるんですよ、あのガリレオがあの時代に発見した位だから。 ガリレオってスゴイ。 現代とは比較にならん性能の望遠鏡でよくまぁ。 しかも見えるのは6年周期らしいし、火刑も逃れた強運の持ち主だったんでしょうか。
これ、手術受けてなかったら見てない…木星まで写真撮ろうと思ってない…この歳になってガリレオ衛星を見られることを知るなんてねぇとしみじみしました。
写真は個人使用目的ならOKとおっしゃるぐんま天文台さまー!(人''▽`)ありがとう☆ございます。Twitterからお借りしています。
前回に続けて大事なこと。 これは2022年の情報です。
そしてあくまで「ウチのダンナはこうでした」ということを書いてます。 私は医療関係者ではありません。 アナタがどうなのかは「眼科で診察受けて」下さい。
前回でも書きましたが、ダンナの眼科歴はこんなです。
元々近視と乱視があってメガネ使用していました。 40代後半に健康診断で眼圧の高さ指摘され、眼科受診。 点眼薬の処方が始まりました。
治療開始後数年経って、眼圧が一時異常な数値にまで上がり(医師がパニック起こしかけたレベル)急遽点滴などで下げ、大きい(特定機能)病院の眼科紹介され、閉塞隅角のレーザー治療をおこなって眼圧自体一時的に下がりはしたけれど根治に至らず。
眼圧を下げる点眼薬も使っているうちに徐々に効かなくなり、薬を変更し種類も増え、最終的には朝・夕方・就寝前に全部で4~5種類(一度に全種類を点すわけではないです、朝2種類、次はべつのをてな感じ)。
転勤族だったので主治医は何度か替わりましたが点眼薬治療を途切れず継続。
裸眼視力も徐々に落ちてきていましたし、白目が常に充血していました。 ひどい時は真っ赤で、それを抑える薬を点して、それでもうっすら赤いというか黄色みをおびるというか。 本人も気にしていましたがどうにもならず。
裸眼視力は0.3、調子が悪いともっと悪くなっていました。 これはぼやけて見えないというよりも「暗くて」見えてなかったというのもあったようです。
緑内障の治療は継続していましたが、ある日加齢黄斑変性を発症。 かかりつけの眼科では「光線力学的療法」が出来なかったので他院を紹介され、それをきっかけに主治医変更。
当初は「紹介された患者さん(治療は担当しますけどワタクシ主治医じゃないです)」だったのでドクターもあまり積極的にあれこれ治療方針に口出ししにくかったんでしょうが、通院先・主治医変更の意思を伝えると、あらそう!今日からワタクシ主治医ね! じゃ、やっちゃいましょう!と、あれよあれよと白内障手術に進みました。
手術の流れを書こうと思ったんですが、くわしく解説している白内障手術専門に特化した眼科があったのでそのリンク貼っときます。
ただやっぱり上記のサイトは病院なので専門的に流れるというか…もうちょっと柔らか風味で教えてほしいと思ったらこちらのサイト。
ここは白内障手術で置き換える「人工レンズ」やコンタクトレンズを扱っている会社なので、医療専門用語をできるだけ使わずホントにわかりやすい。
このサイト内の、特に手術についての説明。
で、患者の状態によっても、医療機関によっても細かい部分は違うので、疑問に思ったことは診察時に聞きましょう。 たとえば上の眼科病院では術後保護メガネかけるように勧めてますが、ウチのダンナが受診した病院では「要らないと思うよ~」で結局貼る眼帯で済ませちゃいましたとか、そんなことでも違いはありますので。
一応まとめね。
まず、白内障の手術とは…
にごってしまった水晶体を取り除いて、人工レンズに置き換えるもの。
事前に
☆ レンズにはいくつか種類があるので、普段の生活様式や経費的なことなども考えてどれをチョイスするかしっかりドクターや看護師さんと相談しましょう。(上のサイトでレンズの種類の違いもくわしく解説されてます。)
☆ 手術の日程が決まったら、3日くらい前から手術準備の目薬点し始めます。
☆ 手術の前日は絶対洗髪しましょう。 手術後は複数の日にち洗髪・洗顔禁止です。手術当日は入浴も出来ないです。 洗髪は美容室でならいいかも?と思うかもしれませんが、万一水が跳ねたりうつ伏せ姿勢だったりスタッフさんの手が患部近くに触れたりってことが起きないとも限らず、ダメとクギを刺されました。
☆ お化粧も数日ダメです。 特にアイメイクはもっと長いことダメです。
※こういう術後指示をちゃんと守らないでトラブルに(断じて医師のせいではないので「失敗」とは言えない)になってしまうことが多い。 日帰り手術だからって軽~く考えてしまうのかしら。
なので、手術する時期は、真夏はキツイかなぁ。 それ言いだせば花粉症とか結婚式の御呼ばれがとか(スッピンはちょっと…的な)雪国は雪面反射半端ないとか、どの時期もそれなりに迷っちゃいそうですけど、「やらない理由」を探すのはそれこそやらないほうがいいです。 なぜなら…
ダンナ談。
本当に手術してよかったーーーっ!!! だそうです。
もっと早くやっても良かった、だそうです。
1.眼圧が正常値にまで下がり、目薬が全て要らなくなった。
これが本当にラクだそうです。 特に就寝直前に点す目薬がなくなって、横になってそのまま眠れるのがすっごく幸せ!だそうです。 目の充血もなくなりました。 目薬は術後にすべてスパッと止める…わけではなく、点しているものを使い切るまでは継続しました。 長く続けていた薬を中止するには徐々に離脱する必要があるのですね。
2.視力が上がった。 両眼0.3前後だったのが1.0まで回復。
ただし乱視はありますし加齢黄斑変性の影響は消えません。 若干のゆがみはあるとのこと。 視力の回復度合いは個人差が大きいです、あくまで参考程度になさって。 あ、あと飛蚊症もなんら影響はないそうです。 相変わらず視界になんか飛んでると。
3.色が分かる。 特に白系。 逆にこんなにわかってなかったのかと驚いた。
運転していて他の、特に白系の車色の違いが分かるようになった。 白といっても黄みがかってたり青みがかってたり様々ですよね。 それが今までは全然区別ついていなかったのに気付いた。 つまり白い車の微妙な色の違いが感じられず、みんな同じにしか見えないなら、白内障手術の検討なさったほうがいいかも、ということですね。
4.明るい。 本当に世の中が明るい。 眩しいけど気分が本当にイイ。
もともとそんな陰鬱な人では全然ないんですけど、視覚が暗いってのはメンタルや認知状態にまで影響及ぼすかもしれないとまで言ってます。 世界が変わるそうです。
ホントにそんないいことばっかりなの? 何か、これはちょっとなぁ…ってないの?
もちろんあります。
1.出費! いや笑い事じゃないです、通院・手術に関わる費用は保険が利いていても結構なものです。 人工レンズの種類でかなり変わるので一概に言えませんが、直接の病院費用以外に交通費やその後の衛生用品(清浄綿とかアイパッチとか)、後日メガネの作り直しにそれなりにかかります。 税金の医療費控除うけるため領収書はしっかり保管しておきましょう。 通院のタクシー代も控除の対象です。
※9/18追記 保険会社の生命保険・医療保険などに入ってる方は事前に「保険金払ってもらえるか、支払いに必要な書類は何か(←特に病院から発行されるもの)」をしっかり保険会社に問い合わせておきましょう。 事前に「こういう手術受けますよ」と連絡しておくとその後の手続きが比較的スムーズです。
保険に関しては考え方色々ですが、この歳になってつくづく思うのは「60歳くらいに払い込み終了する終身保証の医療保険」はものすごく助かったということです。 保険業界も厳しくなってきているのでこのタイプもシビアになってきてると思いますが、お若いうちに検討しておくといいかも。 ただし内容はしっかり確認してね。 本体は生命保険でそれの付帯契約ってことも多かったりします。 最近よくCMで見かけるなかには加入後10年を機に保険料がどんどん上がっていって、しかも終身払い込みみたいなタイプもあるのでちょっとキツイと思うのよね。
2.眩しい。 今までが暗かったってことですが、日中はサングラス必須。 これはメガネの作り直しの時に考えた方がいいと思います、暗いところで色が消えるタイプがラクだけどそれなりにお値段しますので、メガネ屋さん比較して上手にお選びください。
ちなみにウチはJINSで作ってもらいました。オプション付けて2万ちょい。
3.人工レンズ独特な見え方があるので、脳が慣れるまで軽く戸惑う。 何かの拍子にレンズの端の部分で光が反射とかするのか、キラッと虹のようなものが見えたりするそうです。 他にも細かいことがあるそうですが、2~3カ月のうちに脳が慣れて違和感はほぼ消えてきたとのこと。 もちろん脳だけではなく、目の組織自体がレンズに徐々に馴染んでくるわけで、この「慣れ」までの時間はすこし違和感がある。
そして人工レンズにはいくつか種類があって、どれを使うかで術後の見え方も違ってくるのですが、ごくごく少数「このレンズの見え方にどうしても慣れない」方もおいでだそうです。 その場合は別の種類のレンズに替えることも可能とのこと。
4.…なので、本格的にメガネを作るなら数カ月後に安定してからがおススメですが、術後のメガネ無し生活にある程度慣れちゃってるので、こんどはメガネにまた慣れることが必要で、めんどくさいなー!だそうです。
そしてもっと早くやっても良かったな、という感じについては「いや、今の医療技術になったからこその満足度であって、例えば10年前ならここまで良かったとは思えないかもよ?」であります。
てことはこの先10年後にはもっと?なんて思うのは自然なことでしょうけれど、ホントに10年待つほどのメリットはあるのかという。
その10年間耐えるより、今の医療水準で手術を受ける方が充分QOL(Quality of life:クオリティ・オブ・ライフ=「生活の質」と訳されますが日々の生活の中でどのくらいの満足度や充実感を感じられるかというようなこと)がすごく上がること期待できるわけで。 はじめの方にガリレオ衛星のことを書いたのもその一例です。
目の手術って、素人には聞くだけでも不安になることだと思うのですが、実際は考えていたよりもずっとスムーズでスピーディで負担も思ったほど無く痛みもなく、術後の細かな注意はあっても、それをクリアしてしまえば最早どうでもいいと思うほどの利があったとのこと。
まず手術後、眼帯外した瞬間の明るさに驚く。 あれだけでも手術してよかったと心底思った。 その後も本当に手術してよかったと思うことばかり。 もし不安があって躊躇してる人に相談されたら、医師が勧めるなら絶対手術するほうがいいと話すよ!
これが4月に手術受けたダンナの数カ月後:9月の感想おまとめです。
ご参考になれば幸いです。