mouratta’s blog

うっかり半世紀生きてきて、自分がギフテッドと やっと気づいた私。

札幌の降雪量は例年の1.5倍だそうです。

 

またかー? と自分でも思いますが、大雪降りました。

この3回?4回?書いてる話題が連続ぜんぶ雪( ;∀;)

 

前回はひたすら静かに降り積もる感じだったので、積雪量は60cmと結構なものではあったけれど、豪雪地域出身の私は「あ~はいはい」程度でちゃっちゃと雪投げしましたが、今回は吹雪。  札幌では30cm降っていないので、降雪量自体は先日の半分ほどなのですが、それが強風で吹き飛ばされて「吹き溜まり」となりまして。

 

吹き溜まりの雪って、普通に積もった雪の何倍も重いんです。 水分含んでいるわけではなくて、みっっっっしり!と詰まってる。 

昨日(23日)になって市内のちょっと外れにあるホームセンターの屋根…というか軒というかひさしというか…が、ごっそり雪の重みで倒れましたが「だよね~…」と思わずうなずく重さです。

他でも市内の建物の屋根が落ちたって話がいくつか聞こえてきますし、車が埋まって救援に向かったJAFも埋まって重機でやっと引っ張り出したとか、先日の大雪の排雪がほとんど済んでいない状態でいたところに吹き溜っちゃったもんで、札幌中どうにもならないですね。

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買い物に向かう途中にある駐車場。 途中まで足あとがあるのは多分乗り込もうと思って諦めたのかと。

 

21日は大荒れ吹雪真っ最中で、明けた22日は吹雪もかなり収まりつつ(雪は降ってた)外出しようにも公共交通機関ほぼ全滅で、地下鉄だけが頼みの綱。 JR・千歳発着航空機ぜんぶ停止。 高速道路もほぼ全線閉鎖、除雪は必死でやってらっしゃるのですが、やってるそばから地吹雪で雪が積もる。

 

問題が起こったのは交通機関だけではなく、暮らしにもかなりの影響ありました。 交通機関が止まればいわゆるエッセンシャルワーカーの方が出勤できず、病院や介護施設の運営に支障が出て、学校も1時間遅らせたものの教員が出勤できないため、徒歩で登校した子供たちが玄関前で大渋滞(体温測定の確認をするので先生たちの手が足りないと校舎内に入れない)。 ゴミの収集も滞る。 そもそもゴミステーションが埋まって作業員がボックスにたどりつけずゴミ取り出せない、裏道に入ったとたん収集車がスタックしてしまう。 こんな調子で車という車がマトモに走行できないので色々滞る。

23日もまだまだそんな感じで、JRはじめ高速道路も通行止めが延々と解除されず、千歳空港と札幌のアクセスがなかなか回復しませんでした。

 

そして今回、札幌あたりではいままでほとんどそんなことなかったので盲点となっていたのですが、家の周りに吹き溜まりができて、ストーブの排気口やエアコンの室外機がすっぽり埋まってしまい、暖房が使えないということも結構あったようです。

 

北海道で暖房はさまざまな手段があります。 特に一軒家などで主流と言っていいのはこういう「FFストーブ」というタイプなのですが

https://www.toyotomi.jp/support/ff_pot_stove/faq/post_1394

www.sunpot.co.jp

コワイのはストーブの排気口が吹き溜まりで埋まっちゃって、火が点かない…ならまだしも、ヘタに火がついちゃうと不完全燃焼で一酸化炭素中毒事故起こしかねない。

最近はエアコンで暖房というパターンも増えてきているので大丈夫!と思ったら室外機が完全に埋まって稼動しないとか。 やっぱり寒いとこって、ゆるくない(←北海道弁:楽ではない・大変だ・つらい・キビシイ)わ。

 

今回荒天とその影響で千歳空港発着の航空機に欠航が相次ぎましたが、エアの問題というよりは空港にアクセスするその手段がほぼ断たれたことが結果として大きかったようです。 空港から出られない。 

バスの輸送能力にはどうしても限りがあって、大量輸送はやはり鉄道。 その鉄道がストップしたもので一時は空港に1000人前後の旅客が滞留せざるをえなくなり、羽田発の千歳行き最終便が(千歳に着いても空港から出られない以上、この機で滞留人数をごそっと増やすのはダメです、なので飛べません…ということ)欠航となったり。

※2月25日追記:滞留1000人ってのは当日のかなり早い段階だったらしく、昨日(24日)の報道では、JRの臨時列車が午前3時頃に動くまでは約4000人の滞留人数になっていたそうです。 そりゃぁ羽田からさらに人を送むのはムリですね)

 

移動日程をずらすわけにいかない北大などの入試受験生が多数いらしたので、深夜…というかもう未明の午前3時頃に臨時の札幌直行列車をなんとか運行したJR は全力でがんばったのですが、とにかくこんな状況に巻き込まれてしまってだれもが本当にお気の毒でした。 特に受験生の方が体調をくずしたりなさらぬよう願っています。

 

それにしてもこういう自然の猛威に対しては結局人間はかなわないのだと思います。 交通機関のストップや道路の通行止め、除雪できずに埋もれてゆく街、除雪しようにももう雪を捨てる場所が全然無い、排雪は待っても待っても来ない。

 

車はあちこちで埋まってしまい、脱出のために時間がかかり渋滞を引き起こす。 乗用車なら数人集まれば何とかならんでもないのですが、宅配便はじめプロパンや灯油配送の中型トラックが住宅街の道路で埋まっちゃう(←スタック)と、除雪重機クラスで引っ張らなければどうにもなりません。

それでもそういうところに行き合わせると、たいがいの人は一声かけてできる限りお手伝いしようとします。 私も買い物途中に押してます。

「出れたらそのまま行きなさいよ!止まったらまた埋まるから!お礼とかそんなことどうでもいいからそのまんま行くんだよ!」ラピュタの女空賊ドーラ的セリフがお約束。 ま、そういう困った時はお互い様だよ風潮が残っているのは何よりではありますが。

 

こういう状況の時にモノを言うのは「余剰」「ストック」の存在なんだと気付きます。 効率化、コスパ、ムダの排除、計画に応じた必要数があればいい。 そんな言葉で削ぎ落して切り捨ててしまった人員やシステムが、緊急事態にはモノを言います。

ムダの一切ない「合理的」「効率的」「最適」なシステムは想定外に実に弱い。

 

もう今までの経済・政策について本気で考え直すところに来ていると思うのですが。 いいだけ極端に振れてずいぶん経って、いびつさが様々な問題を起こしている。 そろそろ揺り戻しが必要。

無駄の復権、身体を動かす仕事の復権、文系の復権

 

今ならまだ、間に合うだろうか。 海の向こうで戦争が始まり、それがやがて世界の首を絞めてゆく、そんなことになる前に。