8月に入って4日目、そのうち3日が真夏日の30℃超え。
近年は札幌も夏の間には31℃前後はふつうに観測されるのですが、34℃超えってのはやはり異常と言いたくもなります。 午後になってひっさびさにやっと慈雨。 日中に涼しい風が窓から入ってくるのは本当にひさしぶり。
明日からはオリンピックの競歩が午後4時半から開始されます。 多分そのためのリハーサルが会場近隣で行われているはず。
今日、街なかへ出かけようと思っていたのですが取りやめました。 かなり迷ったのだけれど、やはり今、中心部に出るのはリスクが大きすぎると判断して。
今日でかけないということは、会期終了までこの後も出かけないということ。 残念で、残念でなりません。
先月一度行ってはいたのです。 ただ、展示品に入れ替えがあるとのことでそちらも観たかった。 再訪のときのために図録を買わずにいたので、そちらは通販で手配することにして。
札幌市は65歳以上、16~64歳の基礎疾患がある、医療者などの優先接種対象まではすでにワクチン接種予約が行われていました。 今日ようやくそれ以外の60~64歳への接種予約が始まりましたが、60歳未満はまだ予約開始日程は未定。
間もなく今の東京並みの医療ひっ迫状態になる可能性は高いと考えています。 そして東京が自宅待機方針を打ち出した(というか無策の結果そこに雪崩れ込んだ)以上、札幌もその方向に進むのではと思わざるを得ず。
私はまだワクチンを打てていません。 ごくわずかでも感染のリスク、感染拡大に関わるリスクを減らさなければ。
前述の『三原順の世界展』は、元々は没後25年の昨年開催されるはずでした。 コロナ感染拡大により1年延期され、それでも中止とはせず開催して下さった主催者はじめ関係者の方たちには、感謝の言葉をどれほど述べても足りません。
彼女は札幌出身で生前は本名などを一切開示しませんでしたが、没後に出身校などもオープンになりました。 wikiに記載されている出身校は札幌南高校。 札幌はもちろん道内でも難関の進学校として昔から有名で、もちろん頭脳明晰…なのでしょうがそれだけにとどまらないタイプの卒業生がけっこういます。
敬称略。 小説家なら渡辺淳一、経営者なら岩田聡、医師なら和田寿郎、アナウンサーなら森田美由紀、声優なら若山弦蔵。 うーむ、なかなかに濃い。
彼女も当時の「少女漫画」という枠内にはおさまりきらないほどの社会性の強い作品を発表する作家さんでした。 虐待や貧困をはじめ殺人、暴力、狂気などの重い題材を、美しく独特の線とデッサン、魅力的なキャラクターに載せて語りゆく手法は、発表後相当の年月を経ても、今もその内容を全く古びさせていません。
北海道って有名な漫画家さん輩出しているのですよね。 こちらも敬称略で失礼して「ルパン三世」のモンキー・パンチもそうですし、吾妻ひでお、寺沢武一、女性だと山岸涼子、大和和紀、岩舘真理子、いがらしゆみこ、ささやななえ(こ)、荒川弘(←『鋼の錬金術師』が著名作「あらかわひろむ」。お名前が男性に間違われがちですが女性です。)出身じゃないけれどヤマザキマリなどなど、書きだすとキリがないし最近の作家さんは知らないので勘弁してください。
長らくマンガミュージアムの建設を望む声があって、なんとか実現してほしいと思っています。 個人ではなく、文化施設として公に。 個人蔵では結局散逸して失われてしまう可能性が高いのです。 出版社ですら過去の作品について問題のあるページやセリフを簡単に改変する傾向が近年は強くなってきていて安心していられない。
豪華で凝った箱物は要らない。 ただなにより作品の保全と、望む人が作品にアクセスしやすく、将来的には文化人類学の資料としてさえ使えるように研究可能な専門の学芸員・司書を配し。
札幌ならできると思う。 政令指定都市の規模でありながら地価は比較的安く、気候的に冷涼で湿気が少なく(まだ嘘ではなくそう言えるはず)観光客の流入が多く、宿泊施設も多い。 物販部門をからめて赤字はかなり軽減できるのでは。
やはり税金で運営するからにはこのコストに関しては無視はできない。 けれどかつて市長を3期務め、昨年(2020年)亡くなった桂信雄氏は、市長在任中、本格的コンサートホールkitaraについて、何年で黒字化するのかという議会質問に対してこう答えたという。
「やせても枯れても札幌市、文化で儲けるつもりはない。 注ぎ込み続けるものだ。」
文化は金がかかるし、金のないところには育ちにくいやっかいなもの。 個人で負うには負担が大きく、相続などで簡単に失われ、散逸する。 だからこそ公で維持すべきもの。
税金だ無駄遣いするな、儲けを出せ、赤字施設はつぶせ。
それを続けていけばどんどん文化はやせ細っていく。
もちろん何でもじゃぶじゃぶ注げばいいってもんじゃない。 さもしい亡者が群がれば何億かけても「あんなもんしかできない」ってのはつい先日思い知らされた。
雑な金遣いは止めろってだけなんですけどね。 そして政治屋が恩着せがましくさも自分の手柄にできるような口を出すなってことなんですけどね。
この1年、美術館にも博物館にもコンサートにも思い立ってふらっと行けない状況で、公が文化に「注ぎ込み続ける」ことがどれだけ大事か、皆、何となく感じているのではなかろうか。
そんなもんに金使うならもっと有効に使え。 そういう人の言う「そんなもん」って「役に立たない」ってことですよね? その、役に立たないものって何なんでしょう。 高齢者福祉、教育、貧困対策、健康保険、生活保護なんてめちゃくちゃ叩かれそう。
それほんとに「有効じゃない」ですか? 「あなた」にそれが必要となる時が来ないって、どうして思えますか?
保健所も公立病院もどんどん削ぎ落されていきました。 学費が工面できず、高い志と能力がありながら進学をあきらめざるをえない子供たちも多くいます。
赤字だ、無駄だ、もっと有効な使い方をするべきだ! 儲けの出ない、赤字にしかならない「そんなもの」ではなく。 ・・・そして今がこのザマ?
この先、オリンピックが終わった後の感染状況がどんなものになるのか、実に恐怖を感じています。 でもパラリンピックやるって言ってますね。 へぇ? 気のせいかな、この何日か、ちょっと前まで具合悪くなるほど聞かされた「安心安全」って言葉がとんと聞こえないんだけど。 またしれっと忘れたフリすんのかな。
パラのアスリートは感染症に対してかなり厳しい状況の方も多いはずなのに。
あぁ、やたらに書き殴ってしまった。
それほどまでに原画展に行かないことを決めたこの気持ちのやるせなさ、ご寛恕ください。 そして、医療従事者はじめ、エッセンシャルワーカーの皆さま、本当に、本当にご自愛ください。 感謝に堪えません。