mouratta’s blog

うっかり半世紀生きてきて、自分がギフテッドと やっと気づいた私。

さすがに東区に羆が出たのは驚いた。

 

毎朝起きるのは6時過ぎです。

食事を作り、食べながら天気予報目当てでTVニュース流してますが、今朝はさすがに思わず「ふぁっ!?」と夫婦して妙な声が出ました。

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札幌市内で「熊が出た」ニュースはそれほど珍しくはありません。 頻繁ではないですが、春から初冬の間に何度か報じられます。 

ではありますが、それって基本「南区」なんです。 

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南区って札幌市の半分以上の面積を占めていて、市街地ももちろんありますが、かなりの部分がほぼ普通は足を踏み入れない山林。 そりゃいますよ、熊も鹿も狐も狸も。 というかそっちが主役ですわ。

 

※2021/07/18追記: こんなのあるよ~と教えてもらったので貼ってみる。 南区・西区以外での出没の少なさはお分かりいただけるかしら。 で、札幌市「だけ」なので周辺自治体の分はカウントされません。 つまり「もっといる」ということです。

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なので、南区ならたいして驚きませんが、「東区」というのがまず「ふぁぁっ!?」なのです。

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結構な住宅街だし、中心部にも近い。

その一方札幌市内の中でも農地面積が多く、飛行場・自衛隊駐屯地もあり、私も時々行く「モエレ沼公園」のように人口密度の極端に低い広大な野っぱらも多く。

なにより石狩川豊平川に接しているので、どっちかの川沿いに迷い込んできちゃったんだろうなぁ。 結局昼前に猟友会が駆除しました。

 

 

こういうニュースが流れると、必ず麻酔で眠らせて山に帰せばとか言いだす人たちがいるのですが、基本、強い個体なら人里に出てくることはないです。 要は個体数が増えてきて縄張り争いに負ける、強い羆にやっつけられるから山から逃げてくるのです。 山に返しても、いずれまた競合相手のいない里に下りてきます。

しかも今回は複数人にケガさせてますから駆除しかないのです。

 

一度でも人間を襲った熊は、人間はそこそこの大きさはあるものの、鋭い爪も牙もなく、逃げ足も遅く敏捷でもなく、力も弱い。 そのことを学習しています。

飢えれば捕食対象として人間を襲います。 容易に狩れる獲物として。

 

今回の羆、体長は1m60cmほどとされていますが、その「体長」は、鼻先から尾の付け根まで。 立ち上がって襲い掛かってくれば2m以上です。 そして「手加減」なんて概念はありません。 

よく「命に別状はない」と報道されますがそれって私達素人の考える「無傷」「軽傷」じゃない。 そもそも普通の人が動物に咬まれたり引掻かれた経験って、飼犬、飼猫の甘噛み位なのだし、大型野生動物に負わされた傷なんてイメージできないと思う。

治りきるような傷ではない場合がほとんどです。 QOL極下がり。 しかも傷だけではなく様々な感染症の危険もあります。 飼犬飼猫ですら咬まれれば腫れる発熱するということがあるのは経験なさった方も多いはず。 それが野生動物となればどんな病原菌や寄生虫を持っているのか分かったもんじゃない。 北海道で長いこと暮らせば、そういうことは嫌でも知らざるを得ません。

 

山に返したとして、羆は同じ自治体に住み続けるわけはない、当然移動する。 A市で捕獲して山に返された羆が翌週にB市の牧場で放牧中の牛だのサラブレッドを襲う。 

襲われるのは牛とか馬に限りません。 人間だって可能性はあるわけで。 それを考えれば簡単に「山に帰せ」とか私は言えない。

 

 

今回の駆除のニュースを聞いた札幌市民、手放しで良かった!「だけ」しか思わない人は稀じゃないかなぁ。 

あぁ、これで安心だとは言いながらも、こんな街なかにまで迷い込んできてしまった羆が結局駆除されてしまうことに、哀切や憐憫や、もしかすると後ろめたさまで感じている人が多いと思います。 可哀想なんだけどさ、でもねぇ…と。

 

 

いずれワクチンの接種が進み、感染状況が改善し、以前のようにあちこちへ出かけられる日常が戻ってくるかもしれません。 最近はバイクやレンタカーで鄙びた郊外をめざす旅人も多い。

どうか、絶対にゴミを捨てないで。

どんなにカワイイと思っても、エサを与えないで。

単独で山道に不用心に踏みこまないで。

 

野生動物との距離は、格段に縮まってきています。 それでも双方に不幸な結果になるような出会いだけは、できるだけ起きずにいてほしいです。 決して北海道だけのことではないですね。