mouratta’s blog

うっかり半世紀生きてきて、自分がギフテッドと やっと気づいた私。

小一時間ほど前に、電話が鳴って。

今日の話題は「ギフテッド」についてではありません…

 

タイトルの通り。

小一時間ほど前になった電話。

 

夜明けまで長電話して 受話器持つ手がしびれたね

大瀧詠一が「君は天然色」で歌った懐かしい思い出。

 

もうそんな時代は二度と来ない気がする。

物理的に「長電話」をすることが嬉しいことではなくなった現代。

年齢的に「長電話」でおしゃべりを楽しめる世代から遠くはなれた私。

 

いまや夜9時過ぎにかかってくる電話は、100%悪いニュース。

否応なしに自分はそういう年代となったのだなぁ。

 

そのニュースを聞いて、そのニュースをバトンのように次に渡す。

同級生の訃報。

それも、ひと月近く前のことだったという。

 

 

私は特別に親しい友人…とは言えなかったと思う。

何より物理的距離があったし、メール含めて筆まめではない私。

頻繁に会えるわけでも、やりとりしていたわけでもなくて。

 

なんとも不思議な魅力がある人だった。

審美眼が高くて、お洒落で、美味しいものが好きで

頭がよくって、教養があって、映画が大好きで、

いい音楽が好きで、いいオトコも好きで

楽しくて。 大人なんだけど、かわいいひと。

甘ったれない可愛さがある稀有な人だった。

 

独身で、一人っ子で、お母様は介護施設に入っている。

一体誰が、諸々の手続きをすすめたのだろうか。

結局、葬儀や事後処理を手伝った方が、お母様の了承のもとに

携帯電話の通話記録から同級生の一人にやっと連絡を取れたのが

今日の夜だったとのこと。

 

人生を楽しんで生きた人だったと思う。

だから、訃報を知らせてきた友人も、

私が知らせた友人も、泣くような気分にはならなかった。

ただ、ちょっと哀しくて、寂しい。

もうこの世に彼女はいないというのが、寂しいなぁ。

 

 

実は私はあまり大っぴらに言うことはしないのだけれど

関わりのあった人の訃報を感じるようなことがよくある。

親しいとかではなく、仕事でさらっと関わったとか、

ごく薄い関係性の人だったりもするので、

どういう基準なのかよく分からないのだけれども。

 

元々、この人は何か好きになれないなぁ、

決してイヤな人ではないのに、なぜだろう…

と、不思議に思う相手がごく若くして鬼籍に入る。

それが何人か続いて、もしかしたら、と思うようになった。

その「好きになれない感覚」が一緒なのだ、そういう人たちは。

キライなわけではなく、なんとも言えない、違和感というか

お近づきになりたくない感じ、というのが近いかな。

 

そうかと思えば何の脈絡もなしに、「あの人元気かなぁ…?」と

ふっと思いだしたり、話題にあげたら、その日に亡くなっていたとか。

これははっきり思い出せるだけでも数人。

 

一番強烈だったのは交通事故で亡くなった知人の死亡時刻に

いきなりとんでもなく苦しみだしたこともあった。

痛いわけではないのだが、まるで誰かに内臓をわしづかみにされて

ぐちゃぐちゃに引っ掻き回されるような強烈な苦しさ。

脂汗だらだらで、救急車呼ぶべきかどうか真剣に迷って。

それが十数分で、すっと消滅した。

自分でも、本当に瞬間的というか、唐突に症状が消えたので

キツネにつままれたような気分で一晩過ごして、

翌朝新聞で読んだ事故の発生時刻がまさにその時刻だった。

記事には即死、と書かれていたけれど、

即死って、決して安楽ではないんだなとその時思った。

 

 

 

言い訳にするわけではないけれど、

このところ、ずっとブログの更新ができずにいた。

何を書いても、上の空っぽくって。

気持ちの入らない、自分で読んでもテキトーな文章。

気がノラナイ。 何かノラナイ。 ツマンナイ。

違う、私が書くべき文章が何かあるのだ。

書かねばならない言葉が、何かあるのだ。

気がかりなものが。 何だろう。

 

 

彼女の命日は、6月25日。

 

 

前回の記事のUPがまさにその日だった。

その後、本当になに書いても上滑りでさ。

日曜日が来るたび、ぼんやり一日を見送ってた。

 

あぁ、そうだよね。

そんな風に思うよね、そういうときって。

でもそれ偶然。 たまたま。 気のせい。

 

そうかもしれないね。

でもたぶん、そうじゃない。

 

 

明日、白い花束を飾るね。 あなたは何が好きかなぁ。

キャンドルを灯してしばらくあなたの思い出に浸ることにするよ。

いろんなことで大笑いしたよね。

ありがとう。 また、いつか逢おうね。

May you rest in peace,M

あなたがいなくて、ほんとうに、さみしい。

そして、かなしい。

夜半には、ちょっと泣くかもしれないな。